赤ちゃんの耳そうじ
耳垢の役割
耳垢は耳の入口から約1㎝のところに存在し、外耳道の皮ふの動きによって耳垢を外に押し出そうとする力が働き、外からの異物の侵入を防いでいます。
耳垢の種類
耳垢は乾性(カサカサ)耳垢と湿性(ベトベト)耳垢があり、日本人は乾性耳垢の方が多いです。
耳そうじの仕方
赤ちゃんは耳かきではなく、綿棒を使って下さい。綿棒でもベビー用綿棒といって細いタイプのものを短めにもって、耳の入口から見える範囲(1㎝以内)の壁をなでるようにして取って下さい。お風呂上りは耳垢がやわらかくなって、そうじがしやすいです。
耳そうじの頻度
耳垢は自然と耳から出てくるものです。そこで、耳垢は1回に2~3分、1ヶ月に1~2回程度のおそうじで十分です。やりすぎて耳垢を奥の方へ無理に押し込んだり、外耳道を傷つけて外耳炎や、
かゆみの原因になったりします。耳そうじをする時は周囲に誰もいない安全な場所を選んで下さい。何かにぶつかったり、綿棒が奥まで入って鼓膜を破ることもあります。
耳鼻科で耳垢をとってもらうメリット
お母さん方から「耳垢だけでも取ってもらえますか?」とよく質問を受けます。耳垢も保険診療で認められる、立派な診療行為です。耳垢をとって中の状態をみて外耳炎や中耳炎がないかの確認もできます。
当院のやり方
赤ちゃんなどのご家庭では、なかなか取ることがむずかしい耳垢も当院では顕微鏡を用います。
固くなっている耳垢も耳垢水という液体でやわらかくして、痛くないように、ていねいに手前の耳垢だけでなく、奥の鼓膜付近の耳垢も取り除く事が可能です。